従来の「調査・提言」から、現場のリアルな課題を解決する「実践の場」へ。三度届かなかった20年と、その先に到達した軌跡を、2026年度までの年表に束ねる。
本ページは(仮)の作成途上版です。日付・人数・会場・出来事の解釈は暫定であり、これから関係する先輩諸氏からの情報収集をもとに随時アップデートします。事実誤認・抜け漏れにお気づきの方は、ぜひご指摘ください。
なお本年表では、個人名は記載せず、民間企業名は業種の一般名詞に置き換えています(大学・公的研究機関・官庁・JIPA は除く)。
内閣府に知的財産戦略推進事務局が設置されたのに合わせて発足。特許法第73条の不実施補償をめぐり、企業と大学の産学連携本部が毎月議論を重ねたが最後まで噛み合わず、結論に至らないまま終了した。ここで残った未解決の課題は、20年後もそのまま残ることになる。
「知財を独占のためではなく、共創のために使うべきではないか」という問題提起のもとシンポジウムを複数回開催。ただし当時の総括は「共創をどうするかは議論されたが、イノベーションをどうするべきかは議論されていない」というものだった。
第1回会合で掲げられた目標は「知財部がかかわるOIの成功例を提示する」こと。初回から製薬・電機・情報・建設など各社の実例が持ち寄られた。ある委員は「自社でも共創拠点を作ったが、このような活動ではダメだというのが見えてきた。これだけOIが騒がれて、なぜ上手くいかないのか」と語っている。
1階=既存事業、2階=事業創造と置き、両者の中目的を混同しないという枠組みが示された。ある委員は「事業計画もR&D計画もすべて1階のために作られ、2階は中期経営計画にすら位置づけられていない。保有する知財もほとんどが1階のもの」と指摘。知財部門がOIに入りづらい理由を、精神論ではなく構造として説明した。
提言に実証の裏づけがないことを自ら認めた上で(「本当にワークするのかという実証もないし分析もしていない、あくまで我々の仮説」)、検証コストの大きさを理由に自前での分析を見送る決定がなされた。同じ回で論説の構成が決まる。1年半前に掲げた「座学ではなく実践」の旗が、ここで降ろされた。
「イノベーション活動における知財部門の貢献」として報告。知財部門が構想の初期段階から参画し、ミッションを知識創造型へ転換すべきという提言にまとめられた。調査と提言としては充実していたが、実践には至らなかった。
前身のOI分科会と同じリーダーのもとで発足。第1回で「実践、検証に近いところまで踏み込まないと面白くない。ワークするかトライをしてみる」「分科会では具体的なところまでは踏み込めなかったので、今回は具体化するにはどうすれば良いか」と語られた。発足の動機は、前史の心残りそのものだった。
全体会の下に3つの分科グループを設置し、それぞれ独立して会合を重ねる体制へ。以後この3本柱が活動の基本構造となる。
初年度の活動を各グループから報告。単年度の試行から継続的な活動体へ移行する。
協会の外側にいるプレイヤーと直接対話する初期の試み。以後、支援サービス事業者やスタートアップ支援コミュニティとの意見交換が続く。
2023年度第1回全体会合をもって、時限的なプロジェクトから常設のワーキンググループとしての位置づけが定着する。
現場の課題を国の知財戦略に接続する政策提言のルートを獲得。以後、推進計画へのパブコメ対応が毎年の定常業務となる。
主要国立大学の知財部門トップと協会が定期的に向き合う枠組みが生まれる。産学連携グループの活動軸として以後毎年継続。
大企業の知財戦略への問いかけや、スタートアップとの文化・契約のギャップ等について議論が始まる。
9月・10月・11月と月次で試行を重ね、参加者が手を動かす場の形式を作り込む。この助走が12月の大規模ワークショップに直結した。
企業間連携・産学連携・ベンチャー/スタートアップ連携の3グループが合同。講演とテーマ別テーブルディスカッションを東西2会場で実施し、事前情報交換シートやグループ討議メモを含む大量の記録を残した。2002年から数えて4度目の挑戦にして、協会のOI活動が初めて論説・報告ではなく「実践の場」として結実した回である。
東京 110名 / 大阪 54名産業技術総合研究所 四国センターを訪問し、現地での見学とあわせて全体会を実施。「会議室を出る」流れがここから明確になる。
産業技術総合研究所 四国センター産学連携グループが臨時開催を含めて各大学を順次訪問し、知財部門と直接意見交換。机上の産学連携論から、大学ごとの実情に踏み込む活動へ移行した。
協会としての OI 活動を外部の評価軸に載せる試み。活動が対外的に語れる形へ整理された。
パネルディスカッションや相互理解ワークショップを実施。大規模ワークショップとは別に、小回りの利く開催形式を確立した。
JIPA 会議室 / 満足度 94%5月度以降、OI WG の活動報告が毎月理事会の審議・報告事項として上程されるようになり、協会内での位置づけが制度化される。
新体制のもと、活動を牽引してきた非会員の正式メンバー参加が期限付きとなる方針が示される。体制統合や呼称変更を含む再編の議論が始まった。
産学連携・企業間連携それぞれのグループから意見案を持ち寄り、協会意見としてとりまとめて提出。政策提言が定常サイクルとして回り始める。
「技術シーズの事業化における“出口戦略”のリアル」をテーマに、通信事業者の共創拠点を会場として開催。会議室の外でのイベント運営が軌道に乗る。
通信事業者の共創拠点 / 93名 ・ 満足度 94%各グループから活動をプレゼンテーション。「共創の架け橋」としてのエコシステム拡大と、実務研修化への展望を協会全体に向けて発信した。
再編議論を踏まえ、次年度の重点方針を協会に正式提出。単年度の積み上げから、計画に基づく運営へ。
体制再編と研修シリーズ化の検証を継続審議。あわせて「視座と仕組化」をテーマとするクルー会合を立ち上げ、運営そのものの設計に着手した。
国際標準化機構のイノベーションマネジメント規格に対し、協会として意見を提出。国内の実践知を国際標準の議論へ接続する段階に入った。
OI WG は単なるイベント企画集団ではなく、直面する組織の壁(ガバナンスや人材不足)を乗り越えながら、次世代リーダー育成(研修化)や地方展開へ向けた実践へと活動を拡張させている。一貫する流れは、「調査・提言」→「実践の場」→ 壁を越えての「拡張」。