Open Innovation WG ・ 問いマップ 5つ+1の小グループ

問いを、
6つに束ねる。

WG メンバーが現場で詰まっていることを持ち寄り、「5つ+1の問い」に整理した。各問いを、What(観察)→ So What(だから知財は)→ Now What(成果物)で、面白い話を成果物へ変換する。その下に、メンバーの問いと仮説を置いた。

本 WG は、大企業・スタートアップ/ベンチャー・大学関係者がメンバーとなり、①企業間連携 ②スタートアップとの連携 ③産学連携 の三観点から活動してきた。今年度、全メンバーの討議で問いを再整理し、問いごとの小グループで並行して検討・成果物化を進める。

整理軸は共通で、次の3つ。左の問いに、インプット(誰に聞くか)が事実を運び、What → So What → Now What で「面白い話」を知財部門の成果物へ変換する。

What | 観察

現場・各国政策・制度など、事実として観察されること。

So What | だから知財は

その事実から、知財部門は何をすべきかという示唆。

Now What | 成果物

東西部会・研修・チェックリスト等、会員に還元するアウトプット。

発表そのものが目的ではない。実務上の課題を持ち寄り、外部インプットや意見交換を通じて、知財部門としての示唆や再現可能な考え方を整理することが主目的。各問いは「私は…」フォーマット(回答集はこちら)で言語化する。

Question Map — 6 つの問い

問いと、
メンバーの仮説。

Q1
視座 ・ 前提

なぜ日本は OI・エコシステムが弱いか

What

各国政策とエコシステム全体像の違い

So What

∴ 知財は「上流の設計」に関与すべき

Now What

視座整理メモ

顔役:竹見・岩田・東川(Q3 と合同で検討)
岩田

今後のマクロな社会課題(予測)とイノベーション・エコシステムの全体像のなかで、企業が解決すべき社会課題はどこに生まれるのか。材料分野では未来の社会課題に触れる機会が乏しく、この視座を得て自社のアセットを適合させたい。

岡本

エコシステムをコーディネートしている人たち――地域団体商標やコンソーシアムなど、場を盛り上げている人たちから、話を聞いてみたい。

視座テーマ

長期視点・公益資本主義の観点から、いまの OI・エコシステム論をどう捉えるか。短期業績に縛られない「時間軸」の置き方を問う。

Q2
ケース ・ 実務

OI は実務のどこで止まるか

What

契約・組織・評価の詰まりどころ

So What

∴ 知財は門番か推進役かを再定義

Now What

止まる要因チェックリスト

顔役:片山・今井
芦森

OI が進むための必須要素と補完できる要素を、うまくいかない企業とうまくいく企業の対比から整理する。すぐには変えられない社風もあるが、動き出す「糸口」を見つけられる見える化を作りたい。成功時に何がよかったか/失敗時に何が足りなかったか、何がきっかけで動けるか、社内の壁は何か。

山本

OI が止まる要因をパターンとして整理し、「今どこで止まっているか」「次にどこを見直すか」を各社が判断できる状態を作る。成功事例は各社固有で適用が難しいが、「どこで止まるか」は各社共通で再現性がある。まず「どこに問題があるかを特定できる状態」を作ることに価値がある。

齊藤

「総論 OK・各論 NG」になりがちな OI で、ビジョンやアイデアは良くても社会実装・出口に至らない課題をどう乗り越えるか。事業部門・共創部門を支援する際の、具体的な出口戦略。

片山

→ 「組む前」で決まる/類型別の OI 体制評価。詳細は 「私は…」回答集 に収録。

Q3
構造化 ・ 仕組み

勝つ企業は何を仕組み化しているのか

What

制度・プラットフォーム・仲介の型

So What

∴ 再現可能な運営要素を抽出する

Now What

仕組み化比較表

顔役:竹見・岩田・東川(Q1 と合同で検討)
矢永

OI を「仕組み」として運営している海外企業の、具体的な運営方法・成功事例・運営課題を、複数の型を比較しながら学ぶ。仕組み化することの良し悪しと、自社に取り入れるべきプロセスの有無を見極めたい。

廣田

具体テーマを設定したうえでの OI 事例・課題共有。各社がどんな活動にトライし、どこに課題感を持つか、多様な OI パターンを出し合い、共通項・大公約数を探る。

原

「イノベーションは技術ではなく、成立条件の設計である」。技術・現場・制度/知財という3つのレイヤーの関係性から成立条件を整理し、AI 導入や OI をケースに、どのレイヤーで実装がズレるのかを分解する。知財人材がどのレイヤーに介入すべきかを見極める。

Q4
人材 ・ 組織

翻訳者機能をどう育てるか

What

必要なマインド・スキル要件

So What

∴ 育成・組織変革の要件を定義

Now What

人材要件メモ

顔役:原・チームリーダー
片山

知財部門だけで大きな OI は実現できない。事業を動かす部門の視点を深く理解したうえで、知財が貢献できる点を見出す。OI 推進のために知財人材が身につけるべき知識・視点と、貢献しうる具体ケースをまとめたい。

齊藤

OI を実現する組織・組織体・実現体はどうあるべきか。戦略策定・組織開発・人材育成の観点から構造化し、各社が自社ルールに合わせてハイブリッドに取り込めるヒントに。

根本

ビジネス分野の専門家に、知財経営や共創についての意見を聞き、新たな気づきやマインドセットを得たい。

石川

成果まで時間がかかる大学の基礎的な技術は短期業績に貢献しにくく、産学連携を推進できる経営陣は少ない。そうしたなかで、経営陣がなぜ Go を出せたのか。知財・法務部門がその経営判断にどう貢献できたのか。知財・法務と経営陣の距離を縮めたい。

下江

→ 「これからの知財人材像」(AI 時代・IP ランドスケープ)。詳細は 「私は…」回答集 に収録。

Q5
ブランド ・ IP/エコシステム

守りながら、どう開くか

What

IP 起点の連携・巻き込み設計

So What

∴ 保護と開放の判断軸をつくる

Now What

ブランド連携論点整理

顔役:渡辺・下江
テーマ ・ 地域ブランド

地域ブランド・産地エコシステム(例:地域団体商標を核にした産地連携)で、知財・ブランド・契約・信頼形成がどのような役割を果たすか。社会課題を起点とした価値創造を、一社単独ではなく複数の関係者で実現する設計。

竹見・矢永

→ ③契約・組成〜⑤成果・評価・分配の IP スキーム設計。詳細は 「私は…」回答集 に収録。

Q6
過去の棚卸 ・ 継承

次世代へ繋げていくプロジェクト

What

3年間の軌跡と先輩方の取り組み

So What

∴ 暗黙知を形式知へ、次の土台に

Now What

卒業制作 / アーカイブ

顔役:羽矢﨑
羽矢﨑

歴代の先輩方が、どんな問題意識で、何に取り組み、何を残してきたか。単なる成功談ではなく、リアルな苦悩や失敗の背景・利益相反・事業として生まれるための設計を扱い、暗黙知を形式知へ。大企業とスタートアップの間で、フェーズごとに利害が合わない部分を直視し、綺麗事ではない OI の構造を議論する。

羽矢﨑

JIPA OI WG 自身が、中立的なハブとしてどのような価値を提供するのか。存在意義・使命・将来像・行動指針(PMVV)として整理する。→ PMVV(案)

Notes — まとめ方の補助線

問いは、束ねられる。

問いは固定ではない。Q2(止まる要因)+ Q4(人材・組織)+ Q5(ブランド/IP)のように、隣り合う問いをまとめて一つの成果物にできないかも議論の対象になる。インプットの振り分けも、議論の中で見直す。

各インプットは、最終的に東西部会発表・研修・チェックリスト・論点整理へつなげる。得られた内容は「何が分かったか」「知財にとっての示唆は何か」「どの成果物に反映できるか」で整理する。

講師に「話を聞きに行く」だけにしない。
公開情報は事前に読み込み、公開情報だけでは分からない実務上の判断・背景・失敗要因・知財への示唆を引き出せるよう、問いを言語化しておく。 *本ページは各メンバーの「問い・仮説」の知的内容のみを、姓のみ表記で整理したもの。講師名・会場・日程・予算などの運営情報は含みません。
Your Turn

6つの問いのどこかに、あなたの現場の詰まりがあるはず。綺麗に整える前の一次情報を、そのまま「私は…」の四文に。最後の一文が、年末までの活動宣言になる。

あなたは、どの問いに
立っていますか?

JIPA Open Innovation WG / FY26 問いマップ